【7月20日 AFP】真夜中の轟音に、調理用ガスボンベが爆発したのかと思った住民たちはやがて、近所の家の床がマンホールのように陥没しているのを発見した。

 グアテマラの首都グアテマラ市(Guatemala City)北部のある住宅の中に18日深夜突然、直径80センチ、深さ12.2メートルの陥没穴が開いた。現場には、警察や政府の自然災害対策関連の職員、電気水道会社などが駆けつけた。

 陥没穴ができた家の住人、イノセンタ・エルナンデス(Inocenta Hernandez)さん(60)は「ドーンという大きな音を聞いた時には、近所のうちのガスボンベが爆発したか、交通事故があったのかと思った。みんなが様子を見に外へ出たけれど何も見えなかった。ある男の人が、私の家から音がしたと言うので、うちの中を色々探したら、私のベッドの下に穴が開いていた」という。「ちょうど孫たちが、この部屋とパティオの間を走り回って遊んでいた。被害が物だけで本当に良かったわ」

 グアテマラ市の同地域では度々、陥没穴が生じる事件が起きている。2007年には今回の現場近くで深さ100メートルもの大きな穴が開き、住宅数棟とトラック1台を飲み込み、3人が死亡した。住民たちは数日間の避難を余儀なくされた。2010年にも同じ地域で直径18メートル、深さ30メートルにわたって突然、陥没が起こり、3階建てのビルと住宅1棟が飲み込まれた。

 グアテマラ市の地層は火山性堆積物で、特に陥没穴ができやすく、下水道からの水漏れや豪雨がその原因とされている。(c)AFP