【7月17日 AFP】南アフリカのケープタウン(Cape Town)で15日、片足のトラックドライバーが、11歳の息子にクラッチを踏む役を任せて運転していたところを警察に見つかり、停止させられた。

 ケープタウン市の交通局によると、39歳のこの運転手は、96年に銃で撃たれて片足を失い、ギア付きの車を運転する際のクラッチの切り替えができなくなってしまった。しかし、仕事で運転を続けるために、運転席の自分の横に幼かった息子を座らせ、ギアを変える度にタイミングを指示してクラッチを踏ませていた。

 さらに、運転手が携行していた免許はオートマチック車専用の仮免許だけで、しかも失効していた。車検も2年前に切れていて、シートベルトとサイドブレーキは壊れていた。運転手には1000ランド(約1万1000円)の罰金が科された。

 交通捜査官は「今後、運転が許可されることはないだろう。しかし、そもそも免許がないのだから運転していてはいけなかったのだ」と語った。(c)AFP