【6月24日 AFP】米当局は22日夜、ワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)にある米軍の採用施設を機関銃や手投げ弾で襲撃する計画を企てたとして、イスラム系米国人の男2人を逮捕した。

 2人はシアトル在住のアブハリド・アブドゥルラティフ(Abu Khalid Abdul-Latif)容疑者(33)とロサンゼルス(Los Angeles)在住のワリ・ムジャヒド(Walli Mujahidh)容疑者(32)で、それぞれジョゼフ・アンソニー・デービス(Joseph Anthony Davis)、フレデリック・ドミニク・ジュニア(Frederick Domingue, Jr.)という別名も使っていたという。

 襲撃の目的は他のイスラム教徒たちを刺激して同様の攻撃を行わせることで、2009年11月にテキサス(Texas)州フォートフッド(Fort Hood)陸軍基地で13人が死亡し29人が負傷した銃乱射事件を超える犠牲者を出すことを目的に、機関銃や手投げ弾を使用する計画だったという。極秘に録音されたテープの中で、1人は「どれほど米国が恐怖におののくか考えてみろ。もうイスラム教徒をぞんざいにできなくなるはずだ」と語っていたという。

 襲撃計画に加わるよう勧誘された人物からの警察への通報を受け、米連邦捜査局(FBI)がおとり捜査を実施。2人が機関銃を入手した22日夜に逮捕に踏み切った。

 地元紙シアトル・タイムズ(Seattle Times)によると、2人は自らの意志で急進的なイスラム教徒に改宗しており、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)や関連グループとのつながりはないとみられる。米国では近年、米国人による国内テロの懸念が高まっている。(c)AFP