【6月21日 AFP】中国広東(Guangdong)省で10日から3日間続いた出稼ぎ労働者の暴動について現地の警察は、暴動に関与した人物の逮捕につながる情報を提供した出稼ぎ労働者に報奨金と「都市戸籍」などを提供すると発表した。

 警察が19日の地元紙、増城日報(Zengcheng Daily)の一面で発表したところによると、報奨金5000~1万元(約6万2000円~12万4000円)と「正義の優良市民」や「優れた出稼ぎ労働者」の称号に加え、地元の戸籍も提供するという。

 中国の出稼ぎ労働者は、出稼ぎ先の地域の住民として登録されていないことが一般的で、子どもの教育などさまざまな行政サービスを受けられないことが多い。公式の統計では新塘の人口は約20万人とされているが、実際には50万~60万人の出稼ぎ労働者が行政サービスを受けられないまま暮らしているという。

 暴動は中国工業の中心都市である広州(Guangzhou)郊外の新塘(Xintang)で10日、露店を営む男性が警察に撲殺され、妊娠していたその妻も警察に暴力を受けたとのうわさをきっかけに起こった。問題の暴動に関しては、中国国営メディアが18日、先に逮捕された25人に加えて「暴動を扇動した」疑いで19人が逮捕されたと報じている。(c)AFP

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