【4月26日 AFP】パリ(Paris)発ローマ(Rome)行きアリタリア(Alitalia)航空機のハイジャック未遂事件で、逮捕されたカザフスタン人の男(48)はうつ病を患っており、テロとの関連性はなかったと、ローマの警察当局が25日発表した。

 男は24日、同機の客室乗務員に小型の刃物を突きつけ、リビアのトリポリ(Tripoli)に向かうよう要求。この乗務員を人質にとってコックピットに向かおうとしていたところをほかの乗務員に取り押さえられ、ローマのフィウミチーノ(Fiumicino)国際空港に着陸後、警察に引き渡された。

 警察によると、男はパリ在住。犯罪歴はなく、国際テロ組織とのつながりは見つかっていないが、精神病歴があった。ユネスコ(UNESCO)のカザフスタン代表のアドバイザーを務めていたとの報道もある。

 男は犯行時、非常に興奮し、意味もなく笑うなどしていた。そのため同機に乗っていた医者が鎮静剤を処方したという。警察は単独による犯行だったと結論付けている。(c)AFP

【関連記事】パリ発のローマ便でハイジャック未遂、トリポリ着陸を要求