【4月25日 AFP】ロシアのIT富豪、エブゲニー・カスペルスキー(Eugene Kaspersky)氏の子息イワン(Ivan Kaspersky)さん(20)が誘拐された事件で、ロシアの警察当局は24日、イワンさんが無事、保護されたと発表した。連邦保安庁(FSB)および警察の特殊部隊(OMON)が、モスクワ圏内でイワンさんを保護したという。誘拐を計画した容疑で5人が逮捕された。

 報道などによると、仲介役を装った警察官らが身代金の受け渡し場所に向かい、現れた犯人を逮捕した。イワンさんの健康状態は良好だという。

 カスペルスキー氏はコンピューターセキュリティソフト開発大手カスペルスキー・ラボ(Kaspersky Lab)の創設者で、IT長者として知られる人物。近年のロシアでは例を見ない大物を巻き込んだ誘拐事件は、5日間で終結した。

 各メディア報道によると、犯人グループは前週、ロンドン滞在中だったカスペルスキー氏に電話で推定300万ユーロ(約3億6000万円)の身代金を要求。電話を受けたカスペルスキー氏は、ただちにモスクワへ戻ったという。

 一方、インタファクス(Interfax)通信によると、治安当局の関係者は身代金は一銭も支払われていないと主張。イワン氏の解放は警察部隊による綿密な作戦の結果だと説明している。(c)AFP/Stuart Williams

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