【4月20日 AFP】北朝鮮当局が前月、麻薬密輸の容疑で日本人男性3人の身柄を拘束していたことが分かった。朝日新聞(Asahi Shimbun)など複数の日本メディアが20日、関係筋の話として報じた。このうち1人は、すでに釈放されて帰国しているという。

 朝日新聞によると、3人は都内に本社がある機械メンテナンス企業の社員で、ロシアと国境を接する北朝鮮北部の羅先(Rason)経済特区の食品加工会社から機械のメンテナンス依頼をうけて、3月に同地を訪問したところ、中国輸出向けの食品缶詰のなかに麻薬を紛れ込ませた容疑で、北朝鮮当局に拘束されたという。

 日本の警察が釈放された男性から詳しい事情を聴いたとみられる。現在も拘束されている2人は、都内在住の40代男性と千葉県在住の30代男性だという。また、北朝鮮から多額の保釈金要求が出ているとの情報もあるという。

 共同通信(Kyodo News)によると、日本政府も拘束を把握しており、慎重に状況を見極めているという。一方、枝野幸男(Yukio Edano)官房長官は同日の記者会見で、「事案の性質上、コメントは差し控えたい」と語った。(c)AFP