【4月15日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ(Dubai)の検察当局は14日、ホテルの女性スタッフに暴力を振るったとして逮捕された英国人男性が、警察の留置場内で死亡したことを明らかにした。地元メディアは、取調べの際の拷問が原因ではないかと報じている。

 国営首長国通信(WAM)が報じた検察発表によると、男性は英国籍のリー・ブラウン(Lee Brown)さんで、ドバイ警察が身柄を留置している間に死亡した。検死によって、嘔吐(おうと)物を喉に詰まらせて窒息したことが死因と特定されたという。また、血液から大麻成分が検出されたという。

 ブラウンさんの逮捕容疑について、検察はドバイの7つ星超高級ホテル、ブルジュ・アルアラブ(Burj Al-Arab)で女性スタッフに「言葉と肉体的な暴力を振るった」と説明している。検察によるとブラウンさんは、ホテル6階の吹き抜け部分で女性スタッフを突き飛ばそうとし、他のスタッフに取り押さえられたという。 

 地元英字紙「7Days」は、ブラウンさん(39)は旅行客で、1週間近く身柄を拘束された上、11日になって留置場内で死亡しているのが発見されたと報じた。同紙は、英国大使館筋の情報として、ブラウンさんが留置中に警官から何度も殴られたと家族が大使館に訴えていたと伝えている。

 ドバイは観光や駐在先として英国人の間で人気が高いが、人権団体からは逮捕者に対する過酷な扱いをめぐって、たびたび非難の的となっている。(c)AFP

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