【4月6日 AFP】少女買春と職権乱用の罪で起訴されたイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相(74)の公判が6日、ミラノ(Milan)地裁で始まったが、ベルルスコーニ首相本人は出廷しなかった。

 17歳のときに首相と関係を持ったとされる「ハート泥棒のルビー(Ruby the Heart Stealer)」ことカリマ・エル・マフルーグ(Karima El Mahroug)さんも裁判所に姿を現さなかった。判事らは次回の公判を5月31日に行うことを決めた。

 弁護団は米俳優ジョージ・クルーニー(George Clooney)さんやサッカーのスター選手クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)さんに証人として出廷するよう求めたことを明らかにしている。フランコ・フラティニ(Franco Frattini)外相や、ベルルスコーニ氏とわいせつならんちき騒ぎを繰り広げたとされる33人の女性にも弁護団は法廷で証言を求める意向だという報道もある。

 富豪でもあるベルルスコーニ氏はビジネス上の争いで被告席に座ったことはあるが、その私生活が法廷で扱われるのは初めて。裁判は世界中の注目を集め、6日の公判には世界から100人を超える報道陣が集まった。

 下院では前日の5日、野党が「恥知らず」「違憲」などと批判するなか連立与党の賛成多数で、この裁判をミラノ地裁から閣僚裁判所に移すべきだとする決議が可決された。決議に法的拘束力はないが、憲法裁判所が決議について検討するとみられる。(c)AFP/Mathieu Gorse

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