【3月24日 AFP】ワシントンD.C.(Washington D.C.)のレーガン・ナショナル空港(Ronald Reagan National Airport)で23日未明、管制塔が「沈黙」し続けたために旅客機2機が自力着陸を強いられた。米国家運輸安全委員会(National Transportation Safety BoardNTSB)は正式な調査を開始する予定だ。
 
 NTSBによると23日午前0時過ぎ、乗員乗客97人を乗せた米アメリカン航空(American Airlines)機が「管制官と交信できなかった」ため着陸を中止し、空港上空を旋回して応答を待った。同機は結局、応答を得られないまま自力での着陸を余儀なくされた。パイロットによると、管制塔の周波数で現在位置を伝えたものの、管制塔は「無人」のようだったという。

 続いて、乗員乗客68人の米ユナイテッド航空(United Airline)機がやはり管制官との交信ができず、自力で着陸した。

 NTSBによると、この直後に管制塔との交信は可能になったが、問題の時間帯には管制官は1人しかいなかったという。

 レイ・ラフード(Ray LaHood)米運輸長官は同日、米連邦航空局(Federal Aviation AdministrationFAA)に対し、同空港の真夜中のシフトでは管制官を2人置くよう指導するとともに、国内のすべての空港について管制塔のシフト体制を調査するよう命じた。

 問題の管制官が居眠りをしていたと一部で報道されているが、NTSBは事実関係を確認できていないとしている。(c)AFP