【3月19日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は17日、同紙のサリ・ホロビッツ(Sari Horwitz)記者が執筆した記事に他紙記事からの盗用があったとして、同記者を3か月間の職務停止処分とした。 

 ホロビッツ記者は、2002年にピュリツァー賞(Pulitzer Prize)を受賞したベテラン記者。だが、ワシントン・ポストによると、ガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)下院議員が重傷を負い、6人が死亡したアリゾナ(Arizona)州トゥーソン(Tucson)の銃乱射事件に関し、日刊紙アリゾナ・リパブリック(Arizona Republic)の記事2本から大部分を引用した上出典を明らかにしなかった記事を執筆したという。

 これについて、同紙は「深刻な過ち」だったとして、編集後記でアリゾナ・リパブリック紙と読者に謝罪した。

 同紙の編集主幹によると、ホロビッツ記者が年内に執筆した全記事を点検したが、他の記事には盗用は認められなかったという。

 ホロビッツ記者も、「大変申し訳ない」と紙上で謝罪した。「締め切りのプレッシャーで、これまでに一度も犯したことがない事をしてしまった。ジャーナリズムにおける大罪であり、言い訳の言葉もない」と説明した。

 ホロビッツ記者は1984年にワシントン・ポストに入社。ワシントンD.C.(Washington D.C.)の児童擁護施設で里子らが死亡した事件に関するリポートで、2002年に同僚記者らとともにピュリツァー賞を受賞した。このほか、1998年と2007年にもピュリツァー賞を共同受賞しているという。(c)AFP