【3月4日 AFP】前年10月にメキシコ北部の町の警察署長に就任した20歳の女子学生が、亡命を求めて米国に渡ったことが3日、親族の話で明らかになった。

 メキシコ・チワワ(Chihuahua)州の米国境近くの小さな町、プラセディス・グアダルーペ・ゲレロ(Praxedis Guadalupe Guerrero)では、前年6月に町長とその息子が殺害された後、警察署長候補の2人が相次いで辞退。一児の母でもあるマリソル・バジェス(Marisol Valles)さんが10月、署長就任を引き受けたばかりだった。

 バジェスさんの親族が匿名を条件にAFP記者に語ったところによると、バジェスさんは「犯罪組織から便宜を図るよう要求され、さらに殺害の脅迫を受けていた」。このため、親族2人とともに渡米。今後、亡命を申請する方針という。

 プラセディス・グアダルーペ・ゲレロは、前年1年間で3100人が麻薬取引をめぐる抗争とみられる暴力事件で死亡したシウダフアレス(Ciudad Juarez)の南東65キロにある町。近くの町グアダルーペ(Guadalupe)では前年12月、町でただ1人の警察官だったエリカ・ガンダーラ(Erika Gandara)さん(28)が武装集団に拉致され、現在も行方が分かっていない。(c)AFP

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