【2月13日 AFP】スイスで別居中の妻の自宅から双子の娘を連れ出した男が自殺し、双子が行方不明になっている事件で、新たな目撃証言から「謎の女」の存在が浮上した。この情報にはフランスの警察も重大な関心を寄せている。

 コルシカ(Corsica)島のプロプリアノ(Propriano)に住むオルガ・オルネク(Olga Orneck)さんはAFPの電話取材に応じ、2月1日の朝、新聞を買いに行ったときにマティアス・シェップ(Matthias Schepp)容疑者と双子、そしてもう1人の女性の4人を目撃したときのことを語った。

「プロプリアノは小さな村で、よそから来た人はすぐに分かるんです。特に1年のうちのこの時期には」と語ったオルネクさんによると、女の子2人はピンクのトレーニングウエアとパーカーを着て、クロワッサンかチョコレート・ペストリーを食べていた。女の子の1人はめがねと、ピンクと白の帽子を持っていたという。

「女性は45~50歳で、髪は茶色、黒い七分丈のコートを着て白いスラックスをはいていました。彼女はプロプリアノの人ではありません。もしプロプリアノの人なら誰だかすぐに分かるはずですから」。 男性と女性は互いによく知っている様子で話しながらクロワッサンを食べていたという。

 後日シェップ容疑者の写真を見たオルネクさんは、この男性はシェップ容疑者に「100%」間違いなく、一緒にいた2人の女の子は行方不明になっているアレシア(Alessia)ちゃんとリビア(Livia)ちゃんに「95%」間違いないとしている。

 オルネクさんは、シェップ容疑者が自殺した後、情報提供の呼び掛けに応じて警察に連絡した。

 スイス紙「24 Heures」は、シェップ容疑者は精神科のカウンセリングを受けていたものの2人の娘に危険を及ぼす兆候はなく、容疑者を知る人は一様に娘を溺愛する父親だと思っていたと伝えている。(c)AFP

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