【2月4日 AFP】ウガンダで同性愛者の人権擁護に取り組んでいた活動家、デービッド・カト(David Kato)氏が殺害された事件で、警察は3日、22歳の男が殺害を自供したと発表した。

 警察によると、自供したのはエノク・シドニー・ンスブガ(Enoch Sydney Nsubuga)容疑者。カト氏の求めで性交渉に応じたものの、カト氏には事前に合意した報酬を支払う意志がないことがわかり、かっとなって金づちで頭を殴り、さらに金目のものを奪ったという。 

 警察は、2人の間に接点ができたのは前月の保釈査問会だったと見ている。カト氏はこの時、窃盗容疑で再拘留中だったンスブガ容疑者の身元引受人を買って出た。保釈後、容疑者はカト氏宅の使用人として働き始めたという。

 警察は、殺害が「ヘイト・クライム(憎悪犯罪)」だった可能性を排除したわけではないとした上で、国民と国内メディアに、寛容になるよう呼びかけた。さらに、前週行われたカト氏の葬儀で反同性愛発言を行った英国国教会の司祭を非難した。

 カト氏は前年、反同性愛を標ぼうする地元タブロイド紙ローリング・ストーン(Rolling Stone)に顔写真と名前を掲載され、「若者たちを同性愛者に勧誘している」と非難されていた。同紙は前年末にも、同性愛者の権利を求める活動家を「縛り首にしてしまえ」と扇動していた。(c)AFP

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