猛毒神経ガスのビン不明に、米陸軍の実験場を一時閉鎖
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【1月28日 AFP】米ユタ(Utah)州にある、米陸軍を生物・化学兵器から守る研究を行っている実験場で26日、微量の猛毒の神経ガスが入った薬ビンの所在が分からなくなり、施設が一時閉鎖される騒ぎとなった。陸軍が27日公表した。
軍の声明によると、ダグウェイ実験場(Dugway Proving Ground)で定期的な在庫調査を行ったところ、猛毒の神経ガスであるVXガス1ミリリットル未満が入った薬ビン1本が見つからなかった。薬ビンは27日午前3時(日本時間午後7時)に研究室の中で発見されたという。負傷者はなく、公衆の安全も確保されているとしている。
VXガスは琥珀色をした無味無臭の油状の液体で、生物の体内に入ると神経伝達を阻害する。呼吸器からの吸引が最も毒性が高いが、皮膚からも吸収される。
ダグウェイ実験場はソルトレークシティー(Salt Lake City)の南西およそ130キロ地点にあり、1500人ほどが勤務している。(c)AFP