【1月20日 AFP】欧州連合(EU)の温室効果ガス排出量取引システムにハッカーが侵入し、排出枠を盗んで市場で売却していた事実が発覚したとして、EUは19日、システムによる取引を1週間停止すると発表した。

 欧州委員会(European Commission)の声明によると、ハッカーは過去2か月の間に加盟数カ国の排出枠登録システムに侵入。排出枠を盗み出し、スポット市場で売却していたという。被害額は、チェコ1国だけで700万ユーロ(約7億7000万円)相当という。

 欧州連合域内排出量取引制度(EU-ETS)は、温室効果ガスの排出取引システムとしては世界最大。欧州委員会では、各国当局と連携して最低限の安全対策を取った上で取引を再開する方針だ。(c)AFP

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