【1月20日 AFP】内部告発ウェブサイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」に自身が在籍していた銀行の顧客データを提供したスイスの元銀行家ルドルフ・エルマー(Rudolf Elmer)被告(55)に対し、スイスの裁判所は19日、罰金の支払いを命じる有罪判決を下した。

 エルマー被告は、租税回避地(タックスヘイブン)として知られる英領ケイマン諸島(Cayman Islands)にあるスイスPB(プライベート・バンク)・ジュリアス・ベア(Julius Baer)子会社の最高執行責任者(COO)を務めていたが、裁判所は、エルマー被告が「長年、銀行界に勤務していた経験から私益を得ようとした」と判断。同銀に対する脅迫行為と金融機関に対する秘密保護法違反で有罪とし、執行猶予付きで罰金7200スイスフラン(約62万円)の支払いを同被告に命じた。一方、偽の爆破予告を行った罪については無罪とされた。

 裁判は即日結審した。(c)AFP/Andre Lehmann

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