【12月19日 AFP】韓国の黄海(Yellow Sea)上の排他的経済水域で18日に発生した中国漁船が韓国海洋警察庁の警備艇に衝突した事件で、同警察庁は19日、行方不明となっている漁船の乗組員を発見できなかったと発表した。

 中国漁船(63トン)は18日、警備艇(3000トン級)に体当たりし転覆・沈没した。漁船の乗組員1人が死亡、もう1人が行方不明となったほか、8人が救助された。韓国の海洋警察官4人も負傷した。

 違法操業している漁船を取り締まっていた警備艇から海洋警察官らが漁船に乗り移ろうとした際、乗組員は鉄パイプやこん棒などで襲ってきたという。

 警備艇6隻とヘリコプター2機が捜索にあたっているが、海洋警察庁は行方不明となっている乗組員の生存の可能性は低いとみている。韓国の海域では中国漁船による違法操業が後を絶たず、2008年にも取締中の海洋警察官が襲われ、海に落ちて溺死する事件が起きている。(c)AFP