【12月14日 AFP】スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)の繁華街で11日に起きた連続爆発事件に関する捜査当局は13日、数種類の爆発物を身につけた容疑者が自爆したものと断定した。当局では、週末のクリスマス買い物客を大量に殺害する計画だったとみている。

 事件後、イスラム系武装勢力は実行犯として、英国在住で3児の父親であるスウェーデン人、タイムール・アブデル・ワハブ(Taymour Abdel Wahab)容疑者の名前を発表した。警察当局が英ロンドン(London)近郊の同容疑者の自宅を捜索した結果、自爆した男と同一人物であるとほぼ断定した。

 トマス・リンドストランド(Tomas Lindstrand)主任検事は記者会見で、DNA検査の結果を待つ必要があるとしながらも、「自爆犯の身元は98%確実だと思う」と述べた。

 またリンドストランド検事によると、容疑者は爆発物の仕掛けられたベルト、爆弾が入ったリュックサックのほか、圧力鍋のようなものを携行しており、「これらがすべて同時に爆発すれば非常に強力な爆発となっていたはずだ」と述べた。また当局では、容疑者が「どこかへ向かおうとしていたようだが何かが起きて、持っていた爆発物が誤って早く爆破してしまった」のではないかとみている。

 リンドストランド検事は、「クリスマスの買い物客でにぎわうシーズンのストックホルム中心部で、大量の爆発物をもっていたことから、できる限り多くの人を殺害する計画だったとみても行き過ぎではないだろう」と述べた。

 容疑者は事件前、スウェーデン通信(TT)にメッセージを送り、スウェーデン軍のアフガニスタン駐留を批判していた。

 またリンドストランド検事は、単独の人物によって爆破が実行されたことは確実だが、共犯者数人がいる可能性を疑う必要があると述べた。(c)AFP/Rita Devlin Marier

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