【10月29日 AFP】南米ベネズエラの首都カラカス(Caracas)で27日夜、ベネズエラ経団連(フェデカマラス、Fedecamaras)会長など財界トップら4人を乗せた車が武装グループの襲撃を受け、2時間ほど拘束され1人が重傷を負う事件が発生した。28日、フェデカマラスが明らかにした。

 フェデカマラスのノエル・アルバレス(Noel Alvarez)会長が報道専門テレビ局グロボビシオン(Globovision)に語ったところよると、同会長らは夕食を終え事務所に戻る途中だった。乗っていた車が高速走行してきた4輪駆動車に妨害され、「こちらの車がブレーキをかけると、彼らは無言でわたしたちめがけて銃を撃ってきた」という。

 その際、同乗していたフェデカマラス前会長のアルビス・ムノス(Albis Munoz)氏が胸と腕の計3か所を撃たれた。武装グループは4人を車から降ろし、殴った後、カラカス市内を2時間にわたって車で連れ回してから解放したという。また、撃たれたムノス前会長は病院の近くで下ろされたが、容態は安定していなかったという。

 アルバレス氏は襲撃グループに関する詳細には触れなかったが、「政府には全公民を保護する義務がある」と述べて、当局に捜査を求めた。同氏は、社会主義路線を推し進めるウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領に対する率直な批判で知られる。

 統計によるとベネズエラでは毎日5人が誘拐されており、また襲撃による2009年の死者は計1万9000人で、南米で最悪を記録している。(c)AFP

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