【9月22日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)郡ベル(Bell)市で自治体トップらが自ら高額給与を受け取れるよう操作していたとされる事件で、郡検事局は21日、市長や元首席行政官を含む8人を逮捕したと発表した。 

 検事局によると、首席行政官だったロバート・リッツォ(Robert Rizzo)氏ら8人は、貸付制度を不当に利用するなどして公金550万ドル(約4億7000万円)を給与として着服した疑いがもたれている。スティーブ・クーリー(Steve Cooley)検事は、事件について「周到に計画された窃盗行為だ」と容疑者らを非難した。

 ベル市は、ラテン系の住民が多く住む人口3万8000人の小規模な自治体。市の財政は緊縮状態を強いられているにも関わらず首席行政官だったリッツォ氏には2009年、78万7000ドル(約6700万円)もの高額な給与が支払われていた。この額は、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の給与の約2倍にあたる。

 さらにリッツォ氏の元補佐官が33万6000ドル(約2900万円)、警察署長もロサンゼルス市警(LAPD)トップが受け取る報酬の倍額にあたる45万7000ドル(約3900万円)を、給与として受け取っていた。

 こうしたことから、カリフォルニア州のエドマンド・ブラウン(Edmund Brown)司法長官は前週、市幹部らが受け取った給与から過剰分を返還させ、将来、受け取る年金額が適切な水準となるよう司法措置を起こすと宣言していた。

 捜査当局によると、8人のうちオスカー・ヘルナンデス(%Oscar Hernandez%%%)市長は自宅から出ることを拒否したため、戸を壊して中に入り、市長の身柄を確保したという。

 容疑者8人は詐欺、共同謀議、公金の毀損、信認義務違反の罪で起訴された。(c)AFP

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