【9月5日 AFP】ロシアのダゲスタン共和国で5日午前零時30分(日本時間同5時30分)ごろ、大量の爆発物を積んだ車が軍の狙撃部隊が使っている施設の入口付近で爆発し、現地の治安関係者によると5人が死亡、数十人が負傷した。

 軍の報道官によると、同共和国ブイナクスク(Buynaksk)郊外のダルニー(Dalny)にある自動車化狙撃旅団が使っている基地に爆発物を積んだ車がフルスピードで突入してきた。警備員がトラックを車の進路上に入れて突入を阻止したため大惨事は免れたが、車はトラックにぶつかり、TNT火薬100キロ相当の爆発を起こした。

 現地の治安関係者によると、死亡者のうち3人は現場で、2人は病院で亡くなった。また少なくとも35人が負傷し、うち2人は重体だという。しかし、ロシア国防省は死者3人、負傷者33人と発表している。その後、軍施設近くの幹線道路でも爆発が起きたが、この2度目の爆発による死傷者はなかった。

 北カフカス地方では親ロシア的な政府とイスラム武装勢力との戦いが激化し、毎日のように銃や爆弾を使った攻撃が起きている。専門家はイスラム武装勢力が若者を勧誘しているが、その背景には貧困と腐敗があると指摘している。

 5日の爆発現場から約40キロ東に離れた同共和国の首都マハチカラ(Makhachkala)では4日、ロシア人高官を乗せた自動車が攻撃を受け、高官と警護官2人の計3人が負傷し、運転手が死亡したばかりだった。(c)AFP