【8月23日 AFP】ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で21日、武装グループが警察と銃撃戦の末に高級ホテルに逃げ込み、宿泊客や従業員ら35人を人質に立てこもる事件があった。人質は後に無傷で解放されたが、銃撃戦の中で1人が死亡、警察官ら7人が負傷したほか、9人が逮捕された。

 当局によると武装グループは麻薬密輸関連の「犯罪組織」で、同日朝、市内も最も大規模な貧民街(ファベーラ、favela)・ロシーニャ(Rocinha)に向かっていた警察のパトロール部隊と銃撃戦になった。目撃者の証言によれば、そのうち20人ほどが「インターコンチネンタル・ホテル(Intercontinental Hotel)」に逃げ込み、宿泊客らを人質に取ったという。

 事件発生時、ホテル内には客と従業員1550人がおり、宿泊客の4割が外国人だったが、けが人はなかった。銃撃戦で死亡した1人は、警察によると犯罪組織の一員という。
 
 ブラジルは2014年サッカーW杯、16年夏季五輪の開催地で、リオでも競技が行われる予定。このため、治安をめぐって警察への圧力が高まっている。(c)AFP