メキシコ麻薬組織、美人を雇って殺し屋に すでに犠牲者も
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【8月18日 AFP】メキシコの麻薬ギャングが、若い美人を雇い、殺し屋に仕立てて殺人を実行していることが発覚した。17日に公開された、ギャング団「ラ・リネア(La Linea)」のメンバーの取り調べ映像に記録された証言で明らかになった。
警察の取り調べを受けているのはロゲリオ・アマヤ(Rogelio Amaya)容疑者。供述によると、容疑者の属するギャングではここ数か月で18~30歳の美しい女性約30人を雇い、ヒットマンに同行させて殺人の仕方を教えた。これまでに、女性たちの大半はすでに殺しを実践しているという。
アマヤ容疑者は、「彼女たちは可愛らしく、美人で、敵を油断させることができる。男性と同じように殺しを行い、小型から大型の武器まで使いこなす」と話している。ラ・リネアは、メキシコでもっとも危険なシウダフアレス(Ciudad Juarez)市の麻薬カルテルを取り仕切っているとされる。
容疑者によるとメンバーの「専門分野」は見張り、殺し、恐喝、そして女性の採用に分かれており、自分の仕事に専念して、絶対に他人の仕事に手を出してはならないというルールがあったという 。
メキシコでは麻薬組織絡みの抗争が激化しており、シウダフアレス市では前年、麻薬がらみで2660件の殺人が発生。ことしだけでもすでに1860件の殺人事件が起きている。政府が麻薬組織の取り締まりに軍を投入した2006年末以降、麻薬抗争で2万8000人以上が命を落としたとみられている。(c)AFP