【8月17日 AFP】ドイツ西部ダルムシュタット(Darmstadt)で16日、エイズウイルス(HIV)に感染している事実を隠して複数の男性と性交渉を持ったとされる人気女性歌手の公判が始まった。

 この歌手は、人気女性ポップグループ、ノー・エンジェルス(No Angels)のメンバー、ナジャ・ベナイサ(Nadja Benaissa)被告(28)。

 訴状によると、ベナイサ被告は2000年から2004年の間に、計3人の男性と避妊具をつけずに性交渉を持ち、このうち1人が後にHIV感染した。この男性がベナイサ被告を告訴したことから、ベナイサ被告は2009年4月、フランクフルト(Frankfurt)公演の直前に逮捕された。10日間、拘置された後、釈放されたが、意図的に身体的被害を与えた罪で今年2月、起訴された。

 16日の公判に出廷したベナイサ被告は、「ごめんなさい」と涙ながらに謝罪した。その一方で、他人をエイズウイルスに感染させようとはしていないと訴えた。

 判決は26日に言い渡される見通し。有罪となれば、6月から最長で10年の禁固刑となる可能性がある。ベナイサ被告は1児の母親でもある。(c)AFP/Carsten Hauptmeier