【8月7日 AFP】ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元南アフリカ大統領の児童基金の元代表が6日、英国のスーパーモデル、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)さんから渡された「紛争ダイヤモンド」とみられるダイヤモンドを約10年間にわたって所持していたとの声明を発表した。
 
 キャンベルさんは5日、12万人が殺害された1991~2001年のシエラレオネ内戦をめぐるオランダ・ハーグ(Hague)のシエラレオネ国際戦犯法廷(SCSL)で、戦争犯罪などに問われているチャールズ・テーラー(Charles Taylor)リベリア元大統領の公判に証人として出廷。97年9月に南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)大統領(当時)が開催した晩さん会後に、テーラー被告から「紛争ダイヤモンド」とみられるダイヤモンドを受け取ったとされる問題について証言し、袋に入ったダイヤモンドの原石を受け取ったと語っていた。

 また、キャンベルさんは、「良いことに使ってほしい」とダイヤモンドの原石を、ネルソン・マンデラ児童基金(Nelson Mandela Children's Fund)のジェレミー・ラトクリフ(Jeremy Ratcliffe)代表(当時)に渡したことを証言した。

 これを受けラトクリフ元代表は声明を発表し、「3個のダイヤモンド原石は、1997年9月26日、(晩さん会の出席者が乗っていた豪華列車)ブルートレイン(Blue Train)内でナオミ・キャンベルさんから受け取った」と述べ、それらの原石3個を児童基金に渡さずに個人的に保管していたことを明らかにした。

 キャンベルさんは児童基金に役立てることを希望していたものの、ラトクリフ氏は、違法の恐れがある活動を基金に関与させてはならないと考え「最終的に個人的に保管することに決めた」と説明するとともに、最近になってこのダイヤを南アフリカ当局に提出したことを明らかにした。

 南アフリカ警察は原石を5日に受け取ったことを確認した。現在、当局がダイヤモンドの鑑定を行っている。

 現在も児童基金理事を務めるラトクリフ氏は、テーラー元大統領の公判で証人として召喚された場合には証言する考えを示した。(c)AFP/Joshua Howat Berger

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