【7月9日 AFP】米当局がロシア人10人をスパイ容疑で逮捕・起訴した事件で、米露両国は8日、スパイの交換で合意した。

 同日ニューヨーク(New York)で開かれた審理には、10人が前月27日の逮捕以来初めてそろって姿を現した。検察側は冒頭、10人全員が工作活動の軽微な罪を認めたと陳述。裁判長は、米露政府の「司法取引」のもとで10人を国外退去処分にすると発表した。

 いつ国外に退去させるのか、直接ロシアに送還するのかは、不明。

 一方ロシア側は、西側のスパイ4人を釈放する。うち少なくとも1人については、住宅を提供し、生涯にわたり毎月生活費を支給するという。

 4人の氏名は公表されていないが、2004年に米中央情報局(CIA)のスパイとして逮捕されたロシア人軍事専門家のイーゴリ・スチャーギン(Igor Sutyagin)氏が含まれていると見られる。弁護士は、スチャーギン氏が既に釈放されてウィーン(Vienna)に身柄を移された可能性を指摘している。(c)AFP/Sebastian Smith