機密持ち出し疑いの中国系米国人に実刑判決、米国は反発
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【7月7日 AFP】中国・北京(Beijing)の第1中級人民法院(地裁に相当)は5日、国家機密情報を収集した罪で中国系米国人、シュエ・フォン(Xue Feng、中国名:薛峰)氏に対し、8年の禁固刑を言い渡した。
地質学者のシュエ氏は、エネルギー・コンサルティング企業IHSに勤務していた2007年11月、中国の石油産業に関するデータベースを持ち出し売却しようとした疑いで中国当局に身柄を拘束された。
中国と米国の人権問題を扱うNGO、対話基金(Dui Hua Foundation)によると、シュエ氏とIHSは、当時このデータベースは販売されていて、機密指定されたのはシュエ氏が購入した後だったと主張している。
対話基金のジョシュア・ローゼンツバイク(Joshua Rosenzweig)氏はAFPの取材に対し、シュエ氏が警察に行った供述は、拷問などで強制された可能性があるとの懸念を語った。
シュエ氏は、中国生まれだが米国に帰化している。このため、5日の判決公判を傍聴した米国のジョン・ハンツマン(Jon Huntsman)駐中国大使は有罪判決に失望したと述べるとともに、この件について今後も中国政府に働きかけていく方針を示した。
だが、中国側は秦剛(Qin Gang)外務省報道官が、「中国の国内問題であり、裁判は中国の司法制度に基づき厳正に行われた。中国の司法権を侵害しかねない外国からの介入は容認できない」とのコメントを発表し、米国政府の干渉に不快感を示している。
中国系米国人であるシュエ氏の逮捕および2年半におよんだ公判は、中国でのビジネスを行う外国人―特に中国に生まれ、海外で教育をうけて外国籍を取得した人びと―が陥りかねない落とし穴を白日の下にさらした。(c)AFP
地質学者のシュエ氏は、エネルギー・コンサルティング企業IHSに勤務していた2007年11月、中国の石油産業に関するデータベースを持ち出し売却しようとした疑いで中国当局に身柄を拘束された。
中国と米国の人権問題を扱うNGO、対話基金(Dui Hua Foundation)によると、シュエ氏とIHSは、当時このデータベースは販売されていて、機密指定されたのはシュエ氏が購入した後だったと主張している。
対話基金のジョシュア・ローゼンツバイク(Joshua Rosenzweig)氏はAFPの取材に対し、シュエ氏が警察に行った供述は、拷問などで強制された可能性があるとの懸念を語った。
シュエ氏は、中国生まれだが米国に帰化している。このため、5日の判決公判を傍聴した米国のジョン・ハンツマン(Jon Huntsman)駐中国大使は有罪判決に失望したと述べるとともに、この件について今後も中国政府に働きかけていく方針を示した。
だが、中国側は秦剛(Qin Gang)外務省報道官が、「中国の国内問題であり、裁判は中国の司法制度に基づき厳正に行われた。中国の司法権を侵害しかねない外国からの介入は容認できない」とのコメントを発表し、米国政府の干渉に不快感を示している。
中国系米国人であるシュエ氏の逮捕および2年半におよんだ公判は、中国でのビジネスを行う外国人―特に中国に生まれ、海外で教育をうけて外国籍を取得した人びと―が陥りかねない落とし穴を白日の下にさらした。(c)AFP