「助けてほしかった」、同房者の肺食べた受刑者の公判始まる フランス
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【6月22日 AFP】フランス北部ルーアン(Rouen)の裁判所で21日、受刑中に精神的な治療を要求したものの無視され、同房者を殺害してその肺を食べたとされるニコラ・コケイン(Nicolas Cocaign)被告(39)の初公判が開かれた。
コケイン被告は2007年1月、同房者のティエリ・ボードリー(Thierry Baudry)受刑者に殴る蹴るの暴行を加え、はさみで刺し、ゴミ袋で窒息死させた殺人の罪に問われている。
検察によると、コケイン被告は、ボードリー受刑者の胸部をカミソリで切開し、肋骨を取り除いた上で肺を取り出した。コケイン被告は心臓を取り出したと思っていたという。その後、生で肺の一部を食べた後、残りをタマネギと一緒に房内の仮設ストーブで焼いて食べたとされている。
裁判前の取り調べでは、コケイン被告は、被害者の霊魂を奪うためにその身体の一部を食べたと供述していた。しかし、21日の初公判でコケイン被告は、過去の病歴と精神が不安定だったことを強調した。
コケイン被告は公判で、自分は長期の精神障害歴があったと語り、「誰もわたしの話を聞いてくれなかった」と語った。「わたしは『危険になりうる男だ』と呼びかけて、数回助けを求めた。わたしは行動した。その結果、彼らはわたしの言うことを真剣に聞いてくれた」と述べた。
■捨てられた赤子
コケイン被告は1971年生まれ。21歳のホームレスだった母親に捨てられ、3歳のとき養子に迎えられるまでフランス政府によって保護されていた。6歳になるころには、精神分析医による治療を受けるようになっていた。
報道によると、被告は幼年時代から善悪の判断が困難だった。さらに13歳のころ性的暴行を受け、精神的な困難がさらに悪化していったという。このころから、コケイン被告は「暴力的な性的衝動」を持つようになったという。
被告は22歳のとき違法薬物所持で有罪判決を受け、精神疾患で入退院を繰り返した。コケイン被告は公判で、釈放後は薬物治療を希望していたが与えられなかったと述べた。
公判では、精神疾患の専門家らがコケイン被告が犯行時に十分な責任能力がある精神状態だったかについて証言する。評決は24日に行われるとみられる。(c)AFP
コケイン被告は2007年1月、同房者のティエリ・ボードリー(Thierry Baudry)受刑者に殴る蹴るの暴行を加え、はさみで刺し、ゴミ袋で窒息死させた殺人の罪に問われている。
検察によると、コケイン被告は、ボードリー受刑者の胸部をカミソリで切開し、肋骨を取り除いた上で肺を取り出した。コケイン被告は心臓を取り出したと思っていたという。その後、生で肺の一部を食べた後、残りをタマネギと一緒に房内の仮設ストーブで焼いて食べたとされている。
裁判前の取り調べでは、コケイン被告は、被害者の霊魂を奪うためにその身体の一部を食べたと供述していた。しかし、21日の初公判でコケイン被告は、過去の病歴と精神が不安定だったことを強調した。
コケイン被告は公判で、自分は長期の精神障害歴があったと語り、「誰もわたしの話を聞いてくれなかった」と語った。「わたしは『危険になりうる男だ』と呼びかけて、数回助けを求めた。わたしは行動した。その結果、彼らはわたしの言うことを真剣に聞いてくれた」と述べた。
■捨てられた赤子
コケイン被告は1971年生まれ。21歳のホームレスだった母親に捨てられ、3歳のとき養子に迎えられるまでフランス政府によって保護されていた。6歳になるころには、精神分析医による治療を受けるようになっていた。
報道によると、被告は幼年時代から善悪の判断が困難だった。さらに13歳のころ性的暴行を受け、精神的な困難がさらに悪化していったという。このころから、コケイン被告は「暴力的な性的衝動」を持つようになったという。
被告は22歳のとき違法薬物所持で有罪判決を受け、精神疾患で入退院を繰り返した。コケイン被告は公判で、釈放後は薬物治療を希望していたが与えられなかったと述べた。
公判では、精神疾患の専門家らがコケイン被告が犯行時に十分な責任能力がある精神状態だったかについて証言する。評決は24日に行われるとみられる。(c)AFP