【5月15日 AFP】中国東部江蘇(Jiangsu)省泰興(Taixing)市の中級人民法院は15日、前月29日に泰興市内の幼稚園にナイフを持って侵入し、園児29人と教師2人、警備員1人を刺してけがをさせたとして意図的な殺人の罪に問われていた徐玉元(Xu Yuyuan)被告に死刑判決を言い渡した。中国国営の新華社(Xinhua)通信が伝えた。

 9年前から失業しているという徐被告は公判で、社会に対する怒りが犯行の動機だったと語ったが、誰も死亡していないのに死刑は罪が重すぎるとして上訴した。

 新華社は、被告は殺害には至らなかったものの、法廷は卑劣きわまりない動機による極めて残酷で邪悪な犯行だったと判断したと報じた。新華社は被害者のうち4人は重傷だと報じていたが、インターネットでは襲われた子どものなかに死者が出たとの情報が流れていた。AFPは15日、法廷関係者に取材を試みたが誰にも連絡がつかなかった。

 新華社のこれまでの報道によると、中国では学校の子どもたちへの襲撃事件がこの2か月足らずで5件も発生しており、合わせて子ども15人を含む17人が死亡、80人以上が負傷している。(c)AFP