【5月8日 AFP】中国で、11年前の殺人事件で殺害されたはずの被害者が、突然元気な姿で現れるという出来事があった。この事件をめぐっては、犯人とされた男性も有罪判決が確定し、懲役20年で受刑中だった。中国国営の北京新聞(Beijing News)が7日伝えた。

 突然現れたのは、1999年にある女性をめぐって争いとなり、男に殺害されたはずの男性。今週になって、この男性が地元にひょっこりと現れたという。

 事件では、河南(Henan)省柘城(Zhecheng)県の井戸で頭部のない遺体が発見されたことを受けて、現地に住む男が殺害を自白。男は殺人罪で終身刑を言い渡され、その後懲役20年に減刑されていた。

 北京新聞によると、殺害されたはずのこの男性は、1999年に女性をめぐって争いに巻き込まれた後、誰にも告げずに国外へ脱出していたとみられる。そのため、行方不明者リストに掲載されることになった。

 警察は現在、「殺人犯」として受刑中の男性の釈放を検討するとともに、頭部のない遺体の身元の特定を進めている。男が殺人を自白した理由について、同紙は、警察が拷問で自白を強要した可能性もあるとした。(c)AFP