【3月23日 AFP】オーストリアの名門合唱団「ウィーン少年合唱団(Vienna Boys' Choir)」で1980年代に合唱団指導者らによる少年メンバーたちへの性的虐待があったとされる問題で、オーストリア紙「デア・シュタンダルト(Der Standard)」は17日、虐待を受けたという元メンバーが相次いで名乗り出ていると報じた。

 虐待疑惑は2人の元メンバーによる告白がきっかけで発覚。これをうけて合唱団側は12日、専用電話を設けて元メンバーからの相談に対応した。以降、これまでに8人の元メンバーが電話で虐待を証言したという。

 40歳の元メンバーは、合唱団のツアーバスの中で、指導者が少年メンバーを1人ずつ後部座席に呼び出して、性的経験を話させたと証言した。また、別の元メンバーは、合唱団での生活は名門合唱団の一員という重圧に加えて、継続的な辱めをうけ、「まるで強制収容所のようだった」と回想したという。(c)AFP