【3月10日 AFP】米司法省は9日、「ジハード・ジェーン(JihadJane)」の名前を使い、インターネットで「ジハード(聖戦)」に協力する人物を集めていた米ペンシルベニア(Pennsylvania)州在住の女を起訴した。

起訴されたのはコリーン・ラローズ(Colleen LaRose)被告(46)。2009年10月に逮捕されるまで1年以上にわたり、「聖戦」に協力する人物のネットワークを作ってきた。「テロリストに対する物質的な支援」を共謀したほか、欧州内外を自由に移動して聖戦を支援するために必要なパスポートを持った女性を探したり、「国際テロ」に使う目的で米国のパスポートを盗んだりしたなどとされている。


また、2009年3月に南アジア某国のある人物からスウェーデン在住のある漫画家の殺害も命じられ、ラローズ被告はこれを受け入れていたという。有罪になれば終身刑と100万ドル(約9000億円)の罰金が科される可能性がある。

ラローズ被告の起訴が発表される数時間前に、スウェーデンの漫画家ラーシュ・ビルクス(Lars Vilks)氏の殺害を図ったとして、アイルランドで男4人と女3人が逮捕されていた。米司法省はこの件とラローズ被告の起訴に関係があるのかについてはコメントを拒否した。

ビルクス氏がイスラム教の預言者ムハンマド(Mohammed)の風刺画を描いたことから、アルカイダ(Al-Qaeda)系のグループが同氏に10万ドル(約900万円)の懸賞金を掛けていた。

ラローズ容疑者は金髪で瞳の色は緑。米司法省はラローズ被告の事件は「テロリストが米国人を引き込もうとしていることを示しており、テロリストは見た目で分かるという我々の思いこみを打ち砕くものだ」などとする声明を発表した。(c)AFP/Sara Hussein