【3月9日 AFP】1月にアラブ首長国連邦のドバイ(Dubai)でパレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の幹部が暗殺され、イスラエル情報機関の関与が取りざたされている事件で、オーストラリア外相は9日、容疑者の中にいたオーストラリアの旅券所持者が4人になったと発表した。

 ハマス軍事部門のマフムード・マブフーフ(Mahmud al-Mabhuh)司令官暗殺の容疑者のうち、これまでに3人がオーストラリアの偽造旅券を使ってドバイに入国したことが確認されており、すでにオーストラリアの連邦警察と旅券当局の合同チームはイスラエルに要員を派遣して調査にあたっている。
 
 スティーブン・スミス(Stephen Smith)豪外相は9日、4つめの偽造旅券はジョシュア・クライサー(Joshua Krycer)名義だったことを明らかにした。発表に先立ち国際刑事警察機構(インターポール、Interpol)も、容疑者の中に同名義の人物がいることに注意を喚起していた。

 オーストラリアのメディアは、エルサレム(Jerusalem)の医療言語聴覚士に同じ氏名の人物がいると報じている。

 マブフーフ司令官は1月20日、ドバイのホテルの部屋で遺体で発見された。警察は死亡原因について、薬品で鎮静状態に陥った後に窒息死させられたとみている。(c)AFP