【3月3日 AFP】オーストラリアのシドニー(Sydney)郊外で、手製の爆発装置で要塞のように守られた住宅がみつかった。警察は、まるでハリウッド映画のようだと語っている。

 シドニー東部Maroubraの住民から、不審な装置が多数設置された住宅があるとの通報を受けて、爆発物処理班が2日、派遣された。この家に住んでいた男性は、数日前から見かけられなくなっていたという。

 住宅からみつかった装置の数はおよそ50個。感圧スイッチもあり、外に停めた車の中にあったガスボンベと接続されていたという。

 ギャビン・デンゲート刑事局長は、「まさに映画『ダイ・ハード(Die Hard)』に出てきそうな光景」と記者団に語った。

 警察は何個かの装置を爆発させた後、これらの精密に作られた装置が被害や負傷をもたらす威力がないと結論づけた。

 デンゲート刑事局長は「装置はすべて模擬爆弾だった。実際に爆発はできないものだった」と語った。

 デンゲート氏によると、この住宅に暮らしていたのは69歳の男性で、前週病院で亡くなっていた。警察は、この男性について詳細は知らないものの、無差別に人を殺傷しようという意図はなかったとみている。

 デンゲート氏は「彼は世捨て人だった。誰にも構われたくなかったんだ」と語った。(c)AFP