【2月27日 AFP】(写真追加)タイ最高裁判所は26日、職権を乱用して私腹を肥やしたとして、タクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相一族の国内資産の半分以上にあたる約463億7000万バーツ(約1246億円)を没収する判決を言い渡した。

 没収されるのは、タクシン元首相が追放された2006年のクーデター後に凍結されていた、元首相が所有していた通信会社の売却益。一方、01年の首相就任前に得た資産については没収対象外とした。
 
 判決が財産の一部没収にとどめたのは、タクシン支持派による暴力的な不測の事態を避けるためだとみられるが、判決に憤慨したタクシン支持者らは3月に大規模なデモを行うと話している。

 汚職罪で禁固2年の判決を受けて海外逃亡中のタクシン元首相は、滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)からビデオ演説し、自分は政界追放を狙った陰謀による「政治的殉教者」だと語った。 (c)AFP/Thanaporn Promyamyai