【2月4日 AFP】(写真追加)2007年に亡くなった香港(Hong Kong)有数の大富豪、故・王如心(英名ニナ・ワン、Nina Wang)さんが遺した推定1000億香港ドル(約1兆2000億円)相当の遺産相続問題で、香港警察は3日、遺書を偽造した疑いで王さんの元愛人で風水師の陳振聰(Chan Chun-chuen、英名トニー・チャン、Tony Chan)容疑者(50)を逮捕した。

 陳容疑者は、06年のものとされる遺書に残された署名を根拠に、王さんの莫大な資産の相続権を主張していたが、逮捕の前日、香港高裁は署名について「高度な偽造だ」と判断し、陳容疑者による相続の主張を退けていた。

 警察は3日午後、香港の高級住宅地にあり、総工費3000万ドル(約27億円)といわれる陳容疑者の自宅を家宅捜索した後に、容疑者の身柄を拘束した。容疑は文書偽造で、自宅からはコンピューターや書類ファイルも押収された。(c)AFP/Peter Brieger