「遺書は偽造」香港大富豪の愛人の風水師が敗訴
発信地:香港
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【2月2日 AFP】07年に亡くなった香港(Hong Kong)有数の大富豪、故・王如心(英名ニナ・ワン、Nina Wang)さんが遺した推定1000億香港ドル(約1兆2000億円)相当の遺産相続問題で、香港高裁は2日、風水師の元愛人による相続の主張を退けた。
ジョンソン・ラム(Johnson Lam)判事は判決文で、元バーテンダーでニナさんの愛人だったと主張する風水師の陳振聰(Chan Chun-chuen、英名トニー・チャン、Tony Chan)氏が、遺書を偽造して遺産の相続を図ったと指摘。「2006年の遺書はニナさんの署名ではなく高度な偽造」だとして、遺産全額の相続権は、ニナさんの遺族が運営するチャイナケム慈善財団(Chinachem Charitable Foundation)にあると言い渡した。
一時期は「アジアで最も裕福な女性」と言われたニナさんは、2007年4月、ガンのため69歳で亡くなった。ニナさんの死後、風水師のトニー・チャン氏とニナさんの親族が、遺産の相続権を主張して争っていた。
裁判所は、ニナさんとチャン氏が、1990年にニナさんの夫のテディー・ワン(Teddy Wang)前会長が誘拐され行方不明となった後、愛人関係となったことを認めた。しかしその一方で、ニナさんは愛人関係を公にするつもりはなかったと指摘。「ニナさんは(2人の関係を)墓場まで持っていくつもりだった」との見解を示した。
ニナさんは、夫のテディー氏が誘拐された際に、風水で夫を捜そうとしてチャン氏と知り合ったという。テディー氏の遺体は現在も発見されていないが、1999年に法的に死亡が宣告されている。(c)AFP/Peter Brieger
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ジョンソン・ラム(Johnson Lam)判事は判決文で、元バーテンダーでニナさんの愛人だったと主張する風水師の陳振聰(Chan Chun-chuen、英名トニー・チャン、Tony Chan)氏が、遺書を偽造して遺産の相続を図ったと指摘。「2006年の遺書はニナさんの署名ではなく高度な偽造」だとして、遺産全額の相続権は、ニナさんの遺族が運営するチャイナケム慈善財団(Chinachem Charitable Foundation)にあると言い渡した。
一時期は「アジアで最も裕福な女性」と言われたニナさんは、2007年4月、ガンのため69歳で亡くなった。ニナさんの死後、風水師のトニー・チャン氏とニナさんの親族が、遺産の相続権を主張して争っていた。
裁判所は、ニナさんとチャン氏が、1990年にニナさんの夫のテディー・ワン(Teddy Wang)前会長が誘拐され行方不明となった後、愛人関係となったことを認めた。しかしその一方で、ニナさんは愛人関係を公にするつもりはなかったと指摘。「ニナさんは(2人の関係を)墓場まで持っていくつもりだった」との見解を示した。
ニナさんは、夫のテディー氏が誘拐された際に、風水で夫を捜そうとしてチャン氏と知り合ったという。テディー氏の遺体は現在も発見されていないが、1999年に法的に死亡が宣告されている。(c)AFP/Peter Brieger
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