【1月24日 AFP】12月の米機爆破未遂事件を受け、米国が保安強化の一環として求めていた空港での全身透視スキャナー導入について協議中の欧州連合(EU)は必要な調査を終えた後に、EU全体としての導入について決定する見込みだ。

 EUは21日、議長国スペインのトレド(Toledo)で加盟27か国による内相会議を開き、この件について話し合った。

 会議後、ジャネット・ナポリターノ(Janet Napolitano)米国土安全保障長官と共同会見した現在のEU議長国、スペインのアルフレド・ルバルカバ(Alfredo Perez Rubalcaba)内相によると、欧州委員会(European Commission)は現在、スキャナーの効果と、健康やプライバシー侵害に関する調査を行っている。今後、調査結果を受けて導入の是非を検討する方針だ。

 前月、オランダ・アムステルダム(Amsterdam)から米デトロイト(Detroit)に向かっていた旅客機で起きた爆破未遂事件以後、米国は空港検査へのスキャナー導入を進めてきた。

 ナポリターノ長官によると、米国内ではすでに40台の全身透視スキャナーが稼動しており、2011年中に少なくとも450台に増やす方針だ。米国はEUにも、米国行き便の搭乗者に同様の検査を行うよう働きかけてきた。(c)AFP/Christian Spillmann