【1月18日 AFP】イスラエル警察は14日までに、女性や子ども数十人を監禁して奴隷化し、性的に虐待していた容疑で宗教グループのリーダーの男を逮捕した。

 逮捕されたゴエル・ラツォン(Goel Ratzon)容疑者(59)はイスラエルのテルアビブ(Tel Aviv)周辺の数か所で、狭いアパートの部屋に少なくとも女性17人、子ども40人の計57人を監禁していたとみられる。警察が家宅捜査に入ったあるアパートでは、「劣悪な状態」の居間に詰め込まれた女性10人と子ども17人が発見された。

 ラツォン容疑者はこの数年間、宗教グループのリーダーとして知られていた。このグループに集っていた女性たちは容疑者をあがめ性的交渉をもち、容疑者の子どもたちを育てていたと言われている。警察ではラツォン容疑者が実の娘たちも強姦し、妊娠させたとみている。

 女性や子どもたちは行動の是非や罰を厳格に定めた「経典」の下に厳しく管理され、監禁されていた。またラツォン容疑者の「身になにかが起きた際」には、自殺するように指導されていた。

 長期のおとり捜査の末、容疑者は11日に逮捕された。容疑者の弁護士は裁判所前で記者団に対し、すべての容疑について容疑者は無罪だと述べ、女性たちは自分の意思でとどまっていたと主張した。(c)AFP