【1月11日 AFP】英ロンドン(London)で8日、数年もの間、警官になりすまし、自分の妻さえもだましていた男に禁固刑が言い渡された。

 スチュアート・ホワトソン(Stuart Howatson)被告(31)は2006年、自分の結婚パーティーの際、招待客たちに、ロンドン警視庁総監も後で来るはずだと述べ、その分の夕食の準備までしてみせた。そして総監が現れなかったことについて式のスピーチで、警備上の問題だと説明した。

 翌2007年には友人が働く幼稚園で、警官の制服を着て子どもたちのための教室を開き、警官の任務を説明し、警棒を見せるなどした。

 被告は2008年10月、警察への通報によって逮捕された。ロンドン警視庁によると、被告は自宅から発見された警官の制服は、インターネット競売のイーベイ(eBay)で購入したと供述した。

 英西部ウースター(Worcester)の刑事法院は、制服など警官の装備の不法所持、武器の不法所持、詐欺、詐称などの罪で被告を有罪とし、禁固1年8月を言い渡した。被告は、子どものわいせつな画像を編集、保持していたことも認めた。

 裁判所は被告について「どこにでもいる詐欺師、ペテン師だ」と表現した。ロンドン警視庁のクレア・モクソン(Claire Moxon)警部は「彼の行動は自分の家族やまわりの友人にひどく影響を与えたばかりか、本物の警官の品位やプロ意識を損ねるものだ」と憤慨して語った。(c)AFP