【12月30日 AFP】イエメン政府は29日、25日に発生した米ノースウエスト(Northwest Airlines)機爆破未遂事件で逮捕されたウマル・ファルーク・アブドルムタラブ(Umar Farouk Abdulmutallab)容疑者が、事件の数週間前までイエメン国内にいたことを明らかにした。

 アブドルムタラブ容疑者は、ノースウエスト機の中でPETNと呼ばれるニトログリセリン系の爆発性粉体「ペンタエリトリトール」に注射器で液体の化学物質を注入しようとしたと見られているが、報道によると、今回の事件に備えイエメン国内で国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の爆弾専門家から訓練を受けたと供述しているという。

 イエメン外務省の報道官は、「同容疑者は、首都サヌア(Sanaa)の教育機関でアラビア語の勉強のためビザを取得し、8月初めから12月初めの間、イエメンに滞在していた」と語った。同容疑者はこの教育機関に以前にも在籍したことがあるという。

 この報道官によると、同容疑者が友好国からビザを得ていたほか、以前も訪れたことがある米国への有効期限内の入国ビザも所持していたことを治安当局が確認したため、イエメンへのビザを発給したとしている。(c)AFP