【12月7日 AFP】フィリピン当局は7日、来年の知事選をめぐって地元政治家の親族やジャーナリストら57人が殺害された事件で戒厳令が敷かれている同国南部ミンダナオ(Mindanao)島のマギンダナオ(Maguindanao)州で6日、パトロール中の警察部隊と、拘束されたイスラム系の地元有力者の私兵との間で銃撃戦があったと発表した。

 ロナルド・プノ(Ronaldo Puno)内務相および国家警察庁(PNP)のへスース・ベルソサ(Jesus Verzosa)長官によると、銃撃戦が起きたのは同州ダトゥウンサイ(Datu Unsay)。武器の不法所持を取り締まっていた警察部隊が襲撃を受け、銃撃戦となった。襲撃してきたのは、身柄を拘束された地元有力者アンパトゥアン(Ampatuan)一族を支持する武装グループで、戦闘は10分ほど続いたが、フィリピン国軍の部隊が増援に駆けつけ、武装グループ側が撤退したという。

 フィリピン軍は同日朝、戒厳令の発令前に逃亡した3000人以上の私兵を追跡中だと発表していた。

 この事件では6日までに、2001年から同州の州知事を務めるアンパトゥアン一族の長、アンダル・アンパトゥアン・シニア(Andal Ampatuan Snr)知事を含む63人が身柄を拘束されたほか、一族の自宅の敷地内から銃器883丁、銃弾43万発が発見されている。(c)AFP