【11月30日 AFP】スーダンで、ひざ丈のスカートを着用していた16歳の少女が「わいせつ」に当たるとして逮捕され、むち打ち刑を受けた。少女の担当弁護士が28日、明らかにした。

 この少女、シルバ・カシフ(Silva Kashif)さんは首都ハルツーム(Khartoum)南部で11月上旬、ひざ丈のスカート姿で歩いていたところを見とがめた警察官に逮捕され、そのまま裁判所に連行された。シルバさんは21日、むち打ち50回の有罪判決を言い渡され、刑は即執行された。アズハリ・ハッジ(Azhari al-Hajj)弁護士によると、むち打ち刑は30分間続いたという。

 しかし、シルバさんがキリスト教徒で未成年であることから、シルバさんの家族はイスラム法を適用した刑の執行は違法だとして、警察と裁判官を訴える意向だ。さらに、逮捕から刑執行までの間、シルバさんは家族との接触を一切禁じられており、ハッジ弁護士は、これもスーダンの法律に違反していると話した。

 スーダンでは20年におよぶ内戦が2005年に終結。以降、イスラム教徒が多数を占めるスーダン北部はイスラム法を導入しているが、キリスト教徒が多数派で独自の自治政府が支配する南部は同法を適用していない。(c)AFP

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