【11月27日 AFP】フィリピン南部ミンダナオ(Mindanao)島のマギンダナオ(Maguindanao)州で、来年実施される知事選に絡み地元政治家の親族やジャーナリストら57人が殺害された事件で、フィリピン司法当局は27日、当局に出頭してきた同州アンパトゥアン(Ampatuan)のアンダル・アンパトゥアン・ジュニア(Andal Ampatuan Jr)町長を、7件の殺人容疑で逮捕したと発表した。

 アグネス・デバナデラ(Agnes Devanadera)司法長官は記者会見で逮捕の概要を説明し、「町長は殺人を指示した張本人であり、殺人行為にも加わっていた」と述べた。

 グロリア・アロヨ(Gloria Arroyo)フィリピン大統領の有力な支持者でもあったアンパトゥアン・ジュニア町長は、兵士や警官や武装グループに指示して、少なくとも57人を組織的に殺害した疑いがもたれている。

 デバナデラ長官は、アンパトゥアン・ジュニア町長の父親で同一族の指導者でもあるマギンダナオ州知事を含む8人についても、事件との関連を捜査中で、8人に対し出国禁止命令を出したことを明かした。(c)AFP