【11月26日 AFP】(一部更新、写真追加)フィリピンのマギンダナオ(Maguindanao)州で知事選に絡み政治家一家とジャーナリストら57人が殺害された事件で、捜査当局は26日、主犯格とされる地元政治家アンダル・アンパトゥアン・ジュニア(Andal Ampatuan Jr)氏ら数人の身柄を拘束した。ロナルド・プノ(Ronaldo Puno)内務相が記者団に明らかにした。

 プノ内務相によると、アンパトゥアン氏はマギンダナオ州の自宅で拘束され、南コタバト(South Cotabato)州ジェネラル・サントス(General Santos)の飛行場までヘリコプターで移送された。そこから航空機で首都マニラ(Manila)に向かい、事情聴取を受けるという。

 また内務相は、同氏の影響下にあるフィリピン南部アンパトゥアン(Ampatuan)の警察官全員について、事件に共謀した可能性を取り調べていることも明らかにした。

 内務相の会見に先立って、国家警察庁(PNP)のジーザス・ベルソザ(Jesus Verzosa)長官はラジオ局DZBBに対し、「正確な人数はわからないが数人を逮捕した」と述べ、容疑者らはすべてアンパトゥアン氏の指揮下にある民兵だとしていた。今回の事件で容疑者が逮捕されるのは初めて。

 アンパトゥアン氏は記者団に対し、「事実無根だ」と述べて容疑を否認している。(c)AFP