【11月24日 AFP】フィリピンのグロリア・アロヨ(Gloria Arroyo)大統領は24日、ミンダナオ(Mindanao)島で政治家一家とジャーナリストら少なくとも46人が拉致・殺害された事件を受けて、同国南部に非常事態を宣言した。

 フィリピン国家警察広報担当者はマニラ(Manila)で記者団に対し、24日に24人の遺体を収容したと発表した。23日にすでに22人の遺体が収容されており、確認された死者は46人となった。

 複数の遺体は浅く掘り返された場所に埋められており、銃弾が多数撃ち込まれていた。襲撃にはマギンダナオ(Maguindanao)州現知事のアンダル・アンパトゥアン(Andal Ampatuan)氏が関与した疑いが持たれている。

 軍と警察の発表によると、拉致されたグループは地元政治家イスマイル・マグダダトゥ(Esmael Mangudadatu)氏の夫人や側近、および親族のグループで、ジャーナリストも多数含まれていた。夫人は死亡が確認されている。

 一行は州知事選へのマグダダトゥ氏の立候補を代理で届け出るために選挙管理委員会に向かう途中で、記者らはそれに同行していた。アンパトゥアン知事の息子も立候補予定で、選挙で争うとみられていた。(c)AFP

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