【11月24日 AFP】(写真追加)イエメンの首都サヌア(Sanaa)近郊で15日に地元部族民の武装集団に拉致された日本人男性技術者、真下武男(Takeo Mashimo)さん(63)が23日午後8時(日本時間24日午前2時)ごろ、8日ぶりに解放された。同国サヌア(Sanaa)州のノーマン・ドゥウェイドゥ(Numan Duid)知事が明らかにした。

 犯人側は、解放の条件として、裁判なしに収監されている仲間の男性(23)の釈放を求めていた。部族長らを仲介役として交渉に当たっていたイエメン政府は、犯人側に、この男性の裁判を検討すると確約したという。

 イエメンの消息筋によると、この男性はイラクで反米活動を行い、イラク駐留米軍に1年間拘束されていた。その後、2007年にレバノンへ渡り、イスラム武装勢力とともに反政府闘争に従事したが、シリアで逮捕され、イエメンに帰国後に収監された。当局者は、「彼は危険な人物であり、釈放は難しい」と語っている。

 真下さんは、都内のコンサルタント企業に勤務し、サヌア北東のアルハブ(Arhab)で日本政府の無償資金協力事業による小学校建設の監督を務めていた。(c)AFP/Hamoud Mounasser