【11月15日 AFP】リビア人テロリストが作成した大物政治家暗殺リストに、イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相の名前が挙がっていたとの報道が国内メディアで取りざたされるなか、身の危険を感じた同首相が2日間、首相官邸で寝泊まりしていたと、一部メディアが伝えた。
 
 伊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)によると、ベルルスコーニ首相が官邸であるキジ宮殿(Chigi Palace)内の宿泊施設に寝泊まりするのは異例のことで、テロリストとみられるリビア人のモハメド・ゲーム(Mohamed Game)容疑者の取り調べの進行状況に関連しているという。

 首相は2003年にインフルエンザのため数日間、官邸で宿泊したことがあったが、以降、一度もここに泊まっていなかった。首相官邸はローマのベルルスコーニ首相の私邸よりも警備が厳重である上、ここに泊まれば1キロ離れている2つの建物の間を首相が行き来せずにすむという利点もある。

 ゲーム容疑者は10月12日、ミラノの警察宿舎に自家製爆弾を投げつけて爆破した後、逮捕された。爆破の際に手と視力を失っている。大物政治家の暗殺計画を立てていたとされ、ベルルスコーニ首相を含む政治家15人のリストが使用していたパソコンの中から見つかったと、伊通信社ANSAが報じている。

 イタリア政府は、この件に関するコメントを控えている。(c)AFP