【11月12日 AFP】麻薬絡みの殺人が多発しているメキシコ・シウダフアレス(Ciudad Juarez)の地元企業団体が、国連(UN)の平和維持部隊の派遣を要請していることが明らかになった。この団体の代表が11日、会見で発表した。

 シウダ・フアレスは、治安維持のため2月以来8500人規模のメキシコ軍部隊が派遣されているものの、今年に入って麻薬絡みの犯罪で2000人以上が殺害されており、世界有数の危険な都市になっているという。

 こうした事態を受け、同市の工場団体「Association of Maquiladoras(組立工場協会)」は、急増する犯罪を取り締まるため「国連平和維持部隊の介入」を要請したという。同団体のソレダ・マイネス(Soledad Maynez)代表は、連邦および地元当局が麻薬絡みの殺人を止めることができなかったため国連に要請したと話した。

 メキシコ商工会議所の地元トップ、ダニエル・ムルギア(Daniel Murguia)氏も、「(シウダ・フアレスでは)殺人事件に加え、誘拐や脅迫も多発」し、同地の企業約6000社が閉鎖に追い込まれたと述べ、「われわれは国連と米国の警察部隊に犯罪対策に取り組んでもらわなければならない」と語った。(c)AFP